晩秋のミラノ5日間〔2025年11月〕

帰路の搭乗前に旦那様から届いたLINEメッセージ

おかげさまで、今回のイタリア旅行は私たち夫婦にとって長年の夢が叶う、かけがえのない時間となりました。心より感謝申し上げます。夫婦でイタリアを旅することは、私にとって人生で一度は叶えたい<バケットリスト>の最上位にある願いでした。

正直なところ、仕事の忙しさもあり、出発前は十分な準備ができず、心の余裕もないまま渡航の日を迎えてしまいました。以前のように、旅行への気力や体力を保つことが難しくなっていたのかもしれません。

そんな中、ルイさんとミケーレさんのお力添えが本当に心強かったです。ルイさんのおかげで、安心して旅を楽しむことができ、感謝の気持ちでいっぱいです。ルイさんにアテンドをお願いして本当に良かったと、心から思っています。

今回のイタリア旅行は、これからの私たち夫婦の人生において、ずっと大切にしていきたい宝物のような想い出になりました。本当にありがとうございました。

日本帰国後に奥様からメールで頂いた感想

今回ミラノの旅は、東京都心部の緑の神宮近く、高層ビルが見える立地に住む私たち夫婦にとって、イタリアきっての都市の利便性と、古き良き芸術、劇場文化が違和感なく精神に融合し、快適に楽しめ、親しめる機会として最適でした。

2026年冬季オリンピックへの準備が進むミラノ市内は、落ち着いて住みやすそうな街並みに紅葉が進む、秋真っ只中の美しい表情で出迎えてくれました。街の上り坂にある観光の活気は、正統派のドゥオーモとガレリアあたりで最高潮に。

着いたばかりで、時差ボケと冷静と興奮の間を意識が行ったり来たりするシニアの私たち夫婦、機転と既知に満ちたルイさんの案内で楽しめました。ご主人の運転する専用タクシーで、作曲家ヴェルディのお墓参りから始まって感涙して、直後にガレリアの、ど真ん中に位置する老舗カフェのマルケージで、ミラノ名物のオッソブーコを食べて、やっと観光地の勢いに追いついて目覚めたのでした。

私はヴェルディのオペラを愛するソプラノの身。短い日程だったので、オペラ絡みとリゾートに、今回絞りました。細かいオーダーに応えてくださり感謝です。まずリゾートは、マリア・カラスの別荘もあったという美しい秋のコモ湖。湖上の船からの眺めは、澄みきった青空と、太陽の光が湖面を照らして輝き、豪奢な別荘の館の数々が、想像以上でした。湖畔で評判のリストランテのテラスでの食事も心に残りました。それからの、まるでいろは坂のような山越え。ワイン用の葡萄畑と紅葉、牛も見えて国境を超えたスイスのアウトレットまでのドライブが楽しすぎました。円安ながらそこで欲しかったものを見つけて、専用のタクシーのおかげで日のあるうちにミラノに戻り、市内のスーパーに寄って食材やお土産をお買い物して帰りました。

さてここからが、このために来たというオペラの世界です。

敬愛するヴェルディが27年暮らして亡くなった、ミラノでは別格と言われるグランドホテル・エ・デ・ミランへ連泊。出来ることなら、タイムスリップしてヴェルディがオペラ椿姫〜ドン・カルロを書いた頃のパリ万博に行きたいくらいの私…この歴史あるホテルのロビーは、その夢が具現化されている美しさでした。ヴェルディの肖像画が迎えてくれました。

そして、ルイさんが夫婦の記念ということを、二つのホテルでも、リストランテでも店側に伝えてくれていたので、ホテルは、2段階ランクアップのコーナーの美しいお部屋。電気等インフラは最先端で、古い感じは受けませんでした。

そしてリストランテは情報量の多い奥の、連れと話しやすい私好みの90度のお席。ヴェルディのホテルから歩いて5分ほどのホテルブルガリのリストランテのニコでは、最後に食後酒とハッピーアニバーサリーと書かれたブルガリの名入りケーキのプレートサービスがありました。

濃やかなアテンドにより、あまりたくさん食事の量が入らないシニア世代の私たちでしたが、おすすめのメニューからチップの選び方までルイさんがその場で教えてくれて、そのおかげで、一度も迷ったり間違えたり探したりのストレスや無駄がなくて、1日の間によりたくさんの旅のコンテンツを楽しむことができたと思います。アテンドを頼んで本当に良かったと思いました。

今回特筆すべきは、ミラノ在住のソプラノの先生のご自宅で声楽のレッスンをピアニスト付きで受ける手配をルイさんがしてくれて、レッスンに同行して撮影・通訳をしてくれたこと。

先生は私が所属するプロ団体にボーカルテクニックを教えにきてくださったことがある声楽家で、会員の私を歓迎してくださり、また来てくださいと連絡先をいただきました。

知りたいことを学べた感動を胸に、やはりルイさんが手配してくれたスカラ座の正面に近いボックス席でオペラの初日を夫と鑑賞することができ、劇場文化を夫婦で共有しました。

夫からは、現地で、イタリアに夫婦で来ることを人生のバケットノートに書いていたと、あらためて聞かされ感動しました。2度目のプロポーズをされて受けたような気持ちです。

そんな夫の望みは「最後の晩餐」を観ることでした。それも今はなかなか入手困難なチケットをルイさんが頑張って取ってくださったのでした。感謝でいっぱいです。

観光の合間には、歴史的な建築に隣り合わせて最先端のビルが建つガリバルディ地区のブックカフェや、中央郵便局を改装して造られた、世界で限定6店舗のスターバックスにもランチタイムに連れて行ってくれ、新旧が融合する都市ミラノの魅力を伝えてくれました。

最後に、空港の搭乗口で私たちが見えなくなるまで見送ってくれて、アテンドの仕事のプロ意識以上の彼女の人柄と慈愛を感じながら帰りました。日に日に感動が深まってからの感想となりましたが、生涯忘れられない夫婦の記念の旅となりました。

<東京都 F様ご夫妻>

~~掲載のお写真はすべてお客様からご提供いただきました~~