• 舞緒ルイ

長~いトンネルの先にようやく光が!

最終更新: 4月11日

今週の日曜日からサマータイムとなり、4月に入ってからはだいぶ日も長く感じられるようになった今日この頃です。


日本でもコロナ対策が深刻化し始めているようですが、こちらのブログでは、引き続きイタリアにおける新型コロナウィルスに関連する状況をレポートしていきたいと思います。(この記事は執筆時4月3日の現地15時現在の情報を基に書いています)


3月31日の正午に、イタリア各地の市庁舎などで半旗が掲げられ、これまでに亡くなったコロナウィルスの全犠牲者を追悼するため一分間の黙祷が捧げられました。


【ローマ ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂】


この日はイタリアで一人目の犠牲者が出た2月21日から、奇しくも40日目にあたります。

検疫を表す英語のQuarantineは、イタリア語で40日間を意味するquaranta giorniヴェネツィア方言quarantenaが語源となっているそうですが、これはヴェネツィアで14世紀にペストが大流行した時に、エジプト方面から入港する船を予防のために40日間は港に係留させたことからきているようです。


さて、これまでの感染者と死亡者の推移ですが、毎日の数字を追うよりも1週間毎の推移を比較する方が全体の流れが把握しやすいかと思い、週ごとの平均値を出してみました。

(※比較しやすいように四捨五入して数値を丸めています)


 *3/ 6-3/12 感染者増加数:1,600 死者増加数:120

 *3/13-3/19 感染者増加数:3,700 死者増加数:340

 *3/20-3/26 感染者増加数:5,600 死者増加数:680

 *3/27-4/ 2 感染者増加数:4,960 死者増加数:820


この4週間で、1日の感染者の増加が一番多かったのは、3月21日に記録した6,557人で、死亡者の増加が一番多かったのは3月27日の969人でした。

それ以降の数字はいずれも上下したものの、移動制限令が出されてから10日余りで感染のピークを迎え、さらに1週間足らずで死亡数のピークに至ったように見えます。


それでも、3月21日時点の感染者数53,578人から、9日後の30日に倍増して10万人の大台を超えるまでは1日5,000人以上のハイペースで増え続けていましたし、同じく21日時点の死亡者数4,825人から、倍増して1万人の大台を数えるまでの1週間は、1日7-800人のハイペースで増えていた訳です。


4月2日17時に更新された最新の数字は、感染者総数115,242人(米国、スペインに次ぐ世界第三位)で、死亡者は13,915人は世界第一位という位置づけです。

参考までに、回復者の総数は18,278人で、中国、スペイン、ドイツに次いで第四位となり、昨日1日だけで三千人近くが回復(直近1週間の平均では1日約1,700人ペース)したのは少ながらず朗報となっています。


そして、一昨日(4月1日)新たな首相令が出され、3月22日に発令された4月3日までの制限措置がさらに延長され、4月13日のイースター・マンデー(復活祭の祝日)までとなりました。


実は、その前日に内務省の通達が中央政府の地方代表宛てに出され、「自宅周辺に限り親のどちらか1名が自身の未成年の子供と歩くことを認める」といった記述があり、これが“拡大解釈”されてしまって、すぐに子供連れで出歩く人がたくさん見かけられたそうです。

これに対し、まだ緊張状態が続いている北イタリアの各州知事や市長たち、またナポリを州都とするカンパーニャ州知事は、とんでもないことだと猛抗議しました。


たしかに、幼稚園や学校が休校となってから既に1ヶ月以上が経過し、エネルギーの有り余っている小さな子供たちを一日中ずっと家に閉じこめているのは、親にとっても大変だし、気の毒ではあります。ある日突然、それまでの日常がガラリと変わり、特にそれが何故なのかを理解するにはまだ小さすぎる年齢の子供たちにとっても酷と言えるでしょう。

各家庭で環境は違えど、たしかに親にとっても子供にとってもストレスがたまる毎日であることは想像できます。


でも、今ちょっとでも油断して規制を緩めてしまったら、これまでの約1ヶ月の辛抱が水の泡となってしまうのだと、各知事たちも声を揃えています。

また、スペランツァ保健相(日本でいう厚生大臣)も議会で次のように発言しています。

「自制措置を4月13日まで維持して下さい。道のりはまだまだ長いし、警戒を弱める訳にはいきません。なぜならワクチンなしではウィルスを根絶させることはできないからです。」

(余談ですが、保健相の名字のスペランツァはイタリア語で「希望」を意味します。こんなご時世に、なんてドンピシャなんでしょう!…笑)


この通達は、翌日には修正して出し直されましたが、その夜のコンテ首相の会見でも、改めて今しばらく国民一人一人に規制措置の緩和ができない状況であることを説明し、理解を求めました。


コンテ首相は、この声明発表のすぐ後にテレビ番組に中継で生出演し、司会者の男性やジャーナリストへの質問に答えるような形式で、視聴者へメッセージを伝えました。


【イタリアのテレビ番組に生出演するコンテ首相】


また、その模様はインターネットでもライブ配信され、コンテ首相に対して次々と寄せられるコメントからは、多くの国民から支持され絶大の信頼を集め始めている様子がうかがえました。


【ライブ配信で書き込まれるコンテ首相へのメッセージ】


この動画は300万回以上も再生され、3万件以上のコメントが寄せられましたが、そのほとんどが首相に対する感謝の言葉と賛辞でした。

多く見受けられたのは、「この非常事態にあなたのような人が首相で良かった」「これまで政治には興味がなかったけど、やっと信頼できる国のトップに出会えた」「政治家である前に一人の人間として素晴らしい」「同じイタリア人としてあなたを誇りに思う」「誠実、聡明、エレガント、人間味がある」「あなたはトンネルの奥に見える光です」といった数々の褒め言葉です。


そして、インタビューの最後にされた質問=“今回直面した一番の困難は?”に対しての答えで、最初の感染者が発覚して対処していた時のことに触れ、“軍隊を送り込んで町を封鎖する決断をしなければならなかったこと”、そして“最初に死亡者のリストを見た時”のことと話しながら、首相は感極まって目を潤ませたのです。

これを見ていたほとんどの視聴者(私も含め)が、胸が熱くなって感動しました。そして思ったのです~「この人がこの国を引っ張ってくれている限り、大丈夫、きっとすべてうまくいく!」と。。。



<追記>3日の17時に更新された感染者数は119,827人(前日比4,585人増)、死者は14,681人(前日比766人増)となりました。まだまだ横ばい状態で予断を許しません!



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