イタリア北西部リグーリア州の州都ジェノヴァで、高速道路の高架橋が崩落して43人が死亡した事故から2年。。。新しい橋の開通(落成)式が8月3日に行われました。


式典には、マッタレッラ大統領をはじめ、コンテ首相とその他の閣僚や関係者が出席し、その中で43人の犠牲者の名前が読み上げられました。

【高架橋の上で行なわれた落成式と取材に来た大勢の報道陣】


この事故は2018年8月14日、高速道路の高架橋が突然200メートルにわたって崩れ落ち、当時、橋の上を走行していた車やトラック35台ほどが落下して、合わせて43人が死亡したものです。

事故原因はいまだはっきりしていません(当日は激しい雷雨で、落雷が原因とする説も)が、橋の整備不良や構造上の欠陥などが指摘されていて、現地メディアによると高速道路の運営会社と抗争中の遺族らは、開通式に出席しませんでした。


下の写真が、崩落個所の写真です。上の写真と見比べると、落成式が行われたのが、まさに崩落現場の真上であることが分かります。

【二年前の崩落時の様子】


この橋は、1963年に着工され1967年9月4日に開通した半世紀前のもので、設計者の名前を取って「モランディ橋」と呼ばれていました。10年程前から老朽化が指摘され始め、交通量の多さなどもあって改修が必要とされ、大規模な調査と改修の計画が立案されることになっていたのですが、それが実現するよりも先に、2018年8月の崩落事故が起きてしまったという訳です。位置的には、ジェノヴァ港とジェノヴァ空港の中間辺りです。


その年の12月には、地元ジェノヴァ出身の建築家レンゾ・ピアノ<Renzo Piano>氏が設計する新しい橋を建設する事が発表されました。

ピアノ氏は、パリのポンピドゥーセンターの設計で国際舞台に衝撃を与え、イタリア国内のみならず、欧州やアメリカで活躍してきた世界的建築家で、数々の国際賞も受賞しています。日本では、関西国際空港ターミナルビルの設計者として知られ、銀座にあるメゾン・エルメスも彼の作品です。

(※日本ではレンゾの表記が多いが、イタリア語の発音だとレンツォが近い)

【落成式でスピーチするレンツォ・ピアノ氏】


今年で83歳になられるピアノ氏は、ご覧のように今も現役~この橋の設計に関しては、地元ジェノヴァのためにと、無償で貢献されたそうです!


2019年6月には、残っていた部分が爆破撤去され、架橋工事を開始。2020年4月に架橋が完了して、このコロナ禍の大変な時期にも新たな橋の建設が進められていました。


何事においても、なかなか予定通りに事が運ばないイタリアでは、例えそれが公共事業であっても、工期が遅れるのは当たり前!

それが、たった一年余りで1000メートル超の高架橋を完成させたというのですから、驚異的なことです。(イタリア人もその気になればできることが証明された...笑!)

【テープカットするコンテ首相(中央),リグーリア州知事(左),ジェノヴァ市長(右)】


当日、開通式の模様がライブ中継されていたので、私もテレビで見ていたのですが、このテープカットの前には、ジェノヴァ大司教(写真で州知事の後方にいる十字架のペンダントをかけた方)による祈祷が行われました。日本で、建築や工事をする前に行なう「地鎮祭」に相当する感じでしょうか。


この新しい橋は、街の象徴ともいえる聖人の名前にちなみ「サン・ジョルジョ橋」と名付けられました。


そして、テープカットが済むと、お馴染み(こちらのブログでも何度か登場)”フレッチェ・トリコローリ”(イタリア空軍アクロバット飛行隊)が現れ、橋の上を飛んでジェノヴァ港へ向かい、また折り返して行きました。

【イタリアの国家的セレモニーには欠かせないフレッチェ・トリコローリ】


当日はミラノでも雨模様だったのですが、現場の中継を見ていても傘をさしている姿が見られました。ところが、テープカットの頃には青空になってきて、なんと上空には虹が見られたとか!!


翌日のネットニュースでは、まさに新しい橋の上に「虹の架け橋」が架かっている写真がたくさんアップされていました。

【生まれ変わった橋に架かる虹】


不運にも、事故に巻き込まれてしまった被害者やその遺族の方には、改めて追悼の念を抱かずにはいられませんが、このような事故が二度と起きないように、イタリア中のインフラ整備を見直して、対応してくれることを切に願います。



<イタリアの状況の推移>

では引き続き、イタリアの状況レポートです。(この記事は執筆時8月7日の現地10時現在の情報を基に書いています)


過去3週間の推移を1日の増加数の週ごとの平均値で見てみましょう。


   *7/17-7/23 感染者数: 229 死者数: 11 回復者数: 229

   *7/24-7/30 感染者数: 260 死者数: 6 回復者数: 279  

   *7/31-8/06 感染者数: 292 死者数: 8 回復者数: 218


ここのところ、200人前後で推移していた新規感染者が、今週は300人を超える日も何日かあり、昨日ついに、1か月半ぶりに400人を超えてしまいました。

ただ、これまで最も感染者数の多い(私の住む)ミラノ県では、ここのところ20人前後で推移しているので、ある意味で危機感は少ないのですが。。。もし、バカンスで海や山で過ごしているミラネーゼや、夏休みで里帰りしているミラノ在住の若者が、地方に広めているのだとしたら、安心もしていられません💦


引き続き、マスク着用とキープディタンス、外から帰ったら手洗い&うがいを怠らず、熱中症にも気をつけて、この夏を乗り切りましょう!



注:上記掲載の写真はネットニュースよりお借りしたものです。



#コロナウィルス #現地レポート #ジェノヴァ #新しい橋 #開通式 #レンゾピアノ #虹 #renzopiano #andratuttobene

最終更新: 7月30日

まずは、皆様に「暑中お見舞い申し上げます!」

そして、日本は長梅雨で、各地で豪雨災害が出ているとのこと、被災された方々へ心よりお見舞い申し上げます。。。


さて、7月も間もなく終わろうとしている今日のテーマはショッピングです。この時期の楽しみといえば、サマーセール!


例年だと、夏のセールは7月初旬に始まるのですが、今年はコロナの影響で後倒しになっています。イタリアでは「セール期間」についても州令で決められるのですが、今年のサマーセールは、公式には8月1日~と発表されています。


ちなみに、昨年もイタリアのセールについてブログ記事を書いていますので、良かったらコチラ☜も合わせて読んでみて下さい。(3年前の同様の記事はコチラ☜です。)


ということで、7月に入ってからも、各商店では「表向き」にはセールの告知はされていませんでした。

イタリア語でセールを表わす言葉はサルディ<SALDI>なので、この言葉を使わずに、プロモーション<PROMOZIONI>とか、それとなく匂わすような言葉で注意を引き付けている店舗はいくつか見かけました。


ところが、今週に入ってからは、各店舗でフライング?的に堂々と告知され始めました!

(今週末はもう8月なので、待ちに待った!という感じなのでしょう…笑)

【ショッピングセンターの各店舗の表示】


例年、セール開始時は30・40・50%オフくらいから始まり、やがて60・70%オフと値引き率が上がっていくのが定番なのですが、ご覧のように、いきなり50~80%という表示がみられます。


今年は、2ヶ月以上に渡るロックダウンで、イタリア中の商店やデパートがクローズされていたため、春夏物がかなり売れ残っていると言われていましたが、チラッと中を覗いてみると、奥の方には春先に売り捌けなかった冬物まで置いているブランドもありました。


コロナ禍の不況対策として、なるべく正価で売って利益率を保てるようにという観点で後倒しにされたと思われる行政措置でしたが、商品が売れないことには元も子もありません。


特に、ミラノのように、夏の期間は街から人が消えてしまうようなところでは、ミラネーゼがバカンスへ出発してしまう前に、できるだけ品物を売り捌く必要があるのです!

(ミラノの夏の様子は、コチラ☜の記事を参照してみて下さい!)


さらに、今年は春の「イースター休暇」がロックダウン中でステイホームを余儀なくされていたため、夏休みを前倒しでバカンスに出かけるミラネーゼが多い印象です。というのは、7月中旬で既に市内の道路がガランとしているのです!

【7月中旬のミラノ市内の道路】



各店舗の入口には、「入店前にジェルで手を消毒し、使い捨て手袋を使用して下さい。店内では安全のため距離を保って下さい。」という看板とともに、ジェルと手袋が設置されています。

【店舗入口に設置された消毒ジェルと使い捨て手袋】


先週末、ロックダウン解除後に初めて、街の中心部を通りかかったのですが、やはり観光客の姿はなく、シャッターを閉めている商店も目につきました。

おそらく観光都市や観光地などは、似たり寄ったりといった状況ではないでしょうか。


今週末から始まるサマーセールですが、どうにかイタリア経済の復興のために一役かってくれると良いのですが。。。



<イタリアの状況の推移>

では引き続き、イタリアの状況レポートです。(この記事は執筆時7月29日の現地12時現在の情報を基に書いています)


過去3週間の推移を1日の増加数の週ごとの平均値で見てみましょう。


   *7/03-7/09 感染者数: 200 死者数: 15 回復者数: 299  

   *7/10-7/16 感染者数: 196 死者数: 13 回復者数: 324

   *7/17-7/23 感染者数: 229 死者数: 11 回復者数: 229


世界の状況は相変わらず収束の様子が見られないばかりか、日本の感染拡大の様子が心配される毎日ですが、ヨーロッパでもフランス、ドイツやスペインの一部の地域では、第二波が来ているというニュースを聞きました。


そんな中、イタリアは数値的には横這いに見えますが、状況としては落ち着いているような気がします。

コロナ陽性者の軽症患者の収容先として使用されていたミラノの中央駅前のホテルも、先日クローズされ、重篤患者数も確実に減っていて、ここ数日は一日の死者数も4日連続で5人という、ピーク時の状況を考えたら、かなり低く推移しているからです。


屋外でのマスク着用義務が解除されてから2週間経ちますが、それでも、この暑さの中でマスクを着け続けるミラネーゼたち(人生でマスクを一度も着けたことがなかったような彼ら)を見る度に、恐怖の体験は人をこんなにも変えるのだと感慨深く思ったりします。



#コロナウィルス #現地レポート #ミラノ生活 #新しい日常 #サマーセール #ショッピング #saldi #andratuttobene

先日いつも行くスーパーマーケットへ買い物へ行った時のこと。。。入口でこんなものを見かけました。


【スーパーマーケットの入口にあったショッピングカート】


置いてあったのは、買い物する時に使用するショッピングカートと立て看板。そこには「買った品物を一つ寄付しよう~二倍の買物で心は豊かに」と書いてあります。


【ショッピングカートの中には・・・】


カートの中には、パスタやお米、ビスケット、オリーブオイルやコーヒーなどの食料品の他、赤ちゃんのおしり拭きシートなどがランダムに入っていました。


意図されているのは、余裕のある人は同じものを2つ買って、1つを困っている人に分け与えようというものです。

実はこれ、ロックダウン中の4月初旬に、イタリア各地のスーパーマーケット等で拡散した運動で、テレビやネットニュースなどで何度も目にしていました。


【イタリア各地で見られた運動】


コロナ禍のイタリアで、代表的なスローガンとなった虹のイラストとAndrà tutto bene>(直訳すると「すべてうまくいくだろう」という意味のイタリア語。転じて「今はいろいろあるかもしれないけれど、この先なんとかなるよ!」という、前向きな気持ちを表す)というフレーズとともに、以下のように書いてあります。

Chi può metta, chi non può prenda>⇒「買えないひとのために、買えるひとが入れましょう」


この運動は<Spesa Sospesa>と呼ばれ、直訳すると「保留の買物」なのですが、この名称の元になったのは、ナポリで古くからある習慣<Caffè Sospeso>、つまり保留のコーヒーです。


ナポリのバールでは、一杯のコーヒーを飲む時に、余裕のある人が二杯分の代金を支払い、貧しくてコーヒー代も支払えない人のために使ってもらうという制度が古くから根付いていて、その習慣が今も残っています。 誰かが余分に支払ってくれたおかげで、困っている誰かがコーヒーを飲むことができるという、イタリア人の連帯意識から生まれた思いやりの習慣なのです。


【ナポリのバールに設置されているレシート入れ】


「ここにレシートを入れて下さい。それを必要とする人が受け取るでしょう。」

(観光客が来る昨今を反映し、フランス語と英語でも表示がありますね。)



今回のコロナ禍で良く耳にした言葉の一つに<solidarietà>があります。連帯、団結、互助といった意味になります。イタリア人は意識的に使っているように感じました。


ロックダウンが解除され、ウィルスと共存する新しい日常が始まって2ヶ月余りが経ちましたが、こういった助け合い運動が一過性のもので終わらないよう、あえて今このショッピングカートを設置した地元のスーパーマーケットの想いが、多くの人に届けばいいな~と思いました。



<イタリアの状況の推移>

では引き続き、イタリアの状況レポートです。(この記事は執筆時7月14日の現地12時現在の情報を基に書いています)


過去3週間の推移を1日の増加数の週ごとの平均値で見てみましょう。

  

   *6/19-6/25 感染者数: 221 死者数: 23 回復者数: 883

   *6/26-7/02 感染者数: 179 死者数: 16 回復者数: 625

   *7/03-7/09 感染者数: 200 死者数: 15 回復者数: 299

ここへ来て、新規感染者数がまた停滞・微増してしまいました💦

日本では、東京を中心に新規感染者数が増え始めているので、この1週間くらいはイタリアの方が少ない日が続いているのですが、日本と同じように、どこかで集団感染が発生したりすると、数値がグンと上がってしまう状況です。


国も自治体も企業も個人も、世界中のすべての人が、自分自身と大事な人を守るために、ワクチンが開発されて世界に行き届くその日まで、一人一人ができることをして気をつけて過ごしていくしかないのでしょう。



#コロナウィルス #現地レポート #ミラノ生活 #新しい日常 #連帯意識 #助けあい #andratuttobene #spesasospesa #caffesospeso

 CONTACT 

  • Facebook - Grey Circle
  • Google+ - Grey Circle
  • Instagram - Grey Circle
© 2016 RG ruigiro